ラテン語な日々

〜「しっかり学ぶ初級ラテン語」学習ノート〜

第1回課題(2022.4.23)

練習問題3-2

Bestiae in silvā sunt.
(ベスティアエ イン シルバー スント

 

【学習課題】

名詞と形容詞1 1 第1変化名詞

 

【語彙と文法解析】

動詞は sunt。不規則動詞 sum の三人称複数。「ある」

Bestiae はbestia -ae f. の複数主格で文の主語。「獣は」

in 前置詞。in + <奪格>で 「~の中に」

silvā は silva -ae f. の単数奪格。in silivā で「森の中に」

 

【逐語訳】

Bestiae(獣が)in silvā(森の中に)sunt(いる).

 

【訳例】

森の中には獣がいる。

 

(文法を楽しむ)

第1変化名詞が2つ使われている例文ですね。

同じ第1変化だと、読み下したときに、何となく気持ちが良いです。

訳例ですが「獣は森の中にいる」でも良さそうです。
ただ、では「獣ではない何か」はどうなのか?と聞かれそうなので、
やはり動作の主体は獣であるとして「獣が」とするのが本則なのかも知れません。

一方「森の中に」ではなく「森の中には」とすると、
森についてのトピックスのひとつとして「獣がいる」と主張する、
あるいは次に「森ではない何処か」を話題にするのかも知れません。

日本最古の国語辞典『言海』では、「天爾遠波(テニオハ)」について、
「が」は名詞につくもの、「は」は種類の語につくもの、とあります。
種類の語とは、「そのトピックスについては」というニュアンスでしょうか。

日本語を学ぶ外国人にとっても、「が」と「は」の使い方はむずかしいようです。

他言語を学ぶということは、日本語を学ぶということに等しいかも知れませんね。
学生時代には、国文法を学ぶ意義がさっぱりわからなかったのですが、
最近、妙に国文法が気になるんですよね~。